採用担当者は手書きの履歴書に何を求めているのか。

僕は面接などで履歴書を求められた時には、ネットにあるフォーマットをダウンロードしてそれを使っている。パソコンで書いたほうが早いし、誤字もdeleteしちゃえば問題ない。更に僕の書いた字より3000倍も整っている。いいこと尽くしでこれを使わない手はない。

でも、手書きの履歴書というのを求めてくる企業というのはこの世の中に少なくない。説明会の会場その場で企業の用意した紙に書いていくものが多い。そういった場合は面倒臭がりの僕も納得いく。中には提出は後日なのに指定の用紙が配布されそこへ記入していくケースもある。当事者として、これは少し考えものだと思ってしまう。

履歴書に手書きを求める理由として考えられるものをあげてみた。

字はその人の性格が表れる。その時を通してその人の性格をみるため。

あえて手間がかかる手書きにすることによって、何となくエントリーしている志望度低めの層を本気の人の層と分けることができるため。


他にも色々な理由が企業によってあるとは思うけど、主にこの2点だろうか。


でも、僕は、思うんだよ。


文字から汲み取れる人柄ってなんだ???

果たして僕たちは、書いた文字からどのような性格かを想像することを普段しているだろうか。僕は少なくともそんな平安貴族みたいなことをしたことないし、そこまでの想像力も持ち合わせてない。活字に溢れた現代社会で、手書き文字に触れる機会自体多くはない。そんな普段使わないことを採用の場でやってしまって果たして採用担当者は正確に人柄を汲み取れているのだろうか。

文字から何を感じるのだろうか。丸い文字だから優しいとか、トメハネハライがキチンとしているから几帳面とかかな。でも、読みにくい文字の人でもいい人なんてたくさんいるし、字が綺麗な人でも性格がよろしくない人もたくさんいる。だから、文字からその人の人柄を見ることは難しい。

採用担当者「いやいや、綺麗か汚いかじゃなくて、丁寧に書いてるかとか字にどれだけ熱意がこもっているかが見れるんですよ。」

これも少しズレてると思う。

社会通念上相当な感覚を持ち合わせていれば、人や社会に対してみせるものに関しては、汚く書き殴ったものを書くなんてしないと思う。僕だって丁寧に書くし、綺麗な字であるようにみせる努力を少しはするよ。だから、そこから覗くことのできる丁寧さとか熱意とかも手書きであるが故につくられたものでそこから判断なんてできないと思う。

綺麗な字をだんだんキープできなくなる時もある。でもそれは何百文字も丁寧に書いた故、手や腕が少し疲れてしまっているのが原因で、そんなにたくさん書くよう仕向ける方にも問題が残されているのではないかと思うんですよ。重箱の隅をつつくようにそこを見て汚い!と判断してしまう人がいたら残念だ。


いろいろ考えたけど、文字と人柄はあんまり関係ないんじゃないかと思います。あるとしても、そこから読み取ることのできる人柄は書いたその人を構成するほんの一部でしかない可能性があるよね。
だから、僕は、履歴書はパソコンで作るし、手書きの履歴書なんてやめてくれと思うんだよねー。

そう言いつつ明日面接予定の手書きの履歴書を作ります(笑)